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カルロス・ゴーンの創作したクルマが意匠登録されていた!

2018年11月23日 |  kenichi inaho

日産自動車のカルロス・ゴーン会長逮捕のニュースが世間を騒がせています。

私も「知財ネタ」でひとつ情報提供したいと思います。特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」で調べてみたところ、ゴーン氏の発明・考案(特許・実用新案)はなかったものの、同氏が創作者のひとりとなっている登録意匠を1件見つけました(意匠登録第1152809号)。

 

一見したところ、自動車のように見えますが、「意匠に係る物品」は「自動車おもちゃ」となっています。日産自動車と旧トミー(現在のタカラトミー)が共同で権利化したもので、登録料が途中から支払わなくなったことから、今から5年前の2013年に権利は消滅しています。

出願に至る経緯を調べてみたところ、2001年の「第2回大阪モーターショー」における当時のトミーのブースで、「カルロス・ゴーン氏が考える20年後の未来カー『NEOZERO(ネオゼロ)2020』」として展示されていたことがわかりました。ルーフからリアにかけてソーラーパネルを装備して太陽エネルギーを動力とすることなどが書かれています。ソーラーカーの実用化はまだ難しいので、ゴーン氏の予測どおりにはならない可能性が高そうです。

株式会社トミーのニュースリリース(平成13年11月22日)
https://www.takaratomy.co.jp/product_release/pdf_tomy/01/p2001_022.pdf

なお、ゴーン氏のプロフィールには、「プライベートでは3人の娘と1人の息子の良き父親であり、今年度のイエローリボン賞(BEST FATHER OF THE YEAR)を受賞」とあります。ですが、同氏は2015年に離婚し、翌年には別の女性と再婚。前妻とはいまだにレバノンで裁判を続けています。今回の逮捕がなかったとしても、「家庭人」としても成功していたようには到底思えません。人生とは難しいものです。